『30cm、切ってみてください』
1年振りに。
髪の毛は女の命。
そんな噂を思い出して
手に降り積もる分身を眺めつつ
握りしめてみたけれど
あまり何も感じなくて
本当に、その時は要らなかったんだ。
ステージの上で
300人近い人の視線を感じながら
切りたてのヘアスタイルだって
誰もしらないくせに。
少し妙な優越感。
舞台を降りて
人を超えて
思わず駆け乗り
いつもの街へ。
街を通り超えて
一番に気づいてほしくて。
褒めてほしいわけじゃなくて
似合ってるかどうかじゃなくて
300人の視線よりも
1人の視線が嬉しくて
たまには、
普通の女の子。
眠れる森はどこ。
みんな眠るんだ。
眠れないのに。
髪の毛を切ると
少しだけ素直になれると
実感した一日。
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