2009/05/01

tsotsi

昨日、帰り道に
ビデオ屋さんに寄ってみた。
長居しすぎる位、長居して、
結局、沢山見たくて選びきれず
最後にはずいずいずっころばしで
5本、決めてきた。

出来れば、マニアックなのが
観たいけれど
近所のビデオ屋は
最近移転したてで
未だに整理出来てなくて
結局、まだ開けて無い箱が
店内天井まで積んであり

あの映画が観たい、ある?と
聴いても、「どこかには・・・ある。」

だから、結局、気が向いて
おじちゃんが空けた箱の中に
偶然あったDVDしか
借りれないわけで

これ、観てみようかなと
独り言を言ったものの、
チラ見して

「・・・つまらんぞ」

却下。

どうやってこの店は
成り立っているのか
どうにも不思議な店だけど
おじちゃんがどうにもこうにも
ステキなキャラで
やめられない。

最近、そんなおじちゃんに
悲劇があったそうで。
店内が狭いから
DVDを中に入れていたら
万引きにあったそうで。

私が借りようとした
「4月のピアニスト」も
レジに持って行って
開けたら、カラッポ。

おじちゃん、哀しげな横顔で
「・・・・・これもか。」


切なくなった。
とっても切なくなった。

どんな映画を聴いても
どんな風なのが観たいと言っても
必ず答えてくれて
何でも知っていて
時々毒舌だけど
でも本当に
映画が好きなおじちゃんで

移転前から呑んだら帰りに
そこに寄って借りるのが
おじちゃんの毒舌を聴くのが
楽しかった

おじちゃんが
移転して未だまともに
開店出来ない中でも
細々と一生かけて集めた
大事な映画を
盗んでった。

寂しそうなおじちゃんの
横顔を見て、泣きそうになった。

結局、5本選んだけれど
1本はカラッポだったから
4本借りてきた。

レジで
この箱開ける時が来たら
いつでも近所だから手伝いに
くるよって伝えたら
おじちゃん昨晩、初の笑顔で
「さっきの、探しておくよ」って
言ってくれた。


帰ってきて
しみじみ映画を観たけれど
映画の感動もあったけれど
映画を貸してくれたおじちゃんへも
なんだか感動して

夜中にちょっと泣いた。

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