2008/02/01

teacher is

今日、自宅に帰ってきたらとある学校の先生からメールが届いていました。
中学校で吹奏楽部の顧問をしておられる先生。
赴任して来る前の先生がとても熱狂ブラスな方だったので
赴任してからの1年間、前顧問の教えが浸透している2・3年生との間で
色々悩んだりブラスをゼロから勉強したり本当に必死に頑張っていました。
今年は2年目で全体の一年間の巡りを知り、昨年から考えると
本当にとても素晴らしい結果も出し、本当に尊敬の念が尽きません。
お知り合いになり2年目、女性同士という事もあり、少しづつお近づきに
なれたのですが、そんな頑張ってる先生から悲しいメッセージが届きました。

私は、先生の力になりたい。

今、全日本アンサンブルコンテストの季節なのです。
そこの学校は予選で金賞を受賞し、次なる予選に向って
あと2日後なのですが、本当に必死で子供達も頑張っています。
中学生自ら、朝6時には学校に来て練習をし、
授業を受けた後、夜22時もしくは23時まで毎晩練習していきます。
無理に先生が押しつけたスケジュールではなく、
子供達からの申し出で、普段は20時までの練習をのばしました。

そんな生徒達の気持ちを組まないわけには行かず、
そしてとてもそれが原動力になり、指導側も力が入るのは当たり前です。
みんなでステージで良い演奏を納得いく演奏をして
笑顔で感動したいじゃないですか。
子供とは言え、ステージの上の気持ち良さを知っている彼女たち。
次の予選も通過すれば、最後の全国大会に出場できると、
ステージ一つ一つに本気で一音入魂で頑張っているのです。
手なんで抜いたら適当にやったら傲慢になったら次のステージに
乗れない事もみんな知ってるのです。


それなのに、何故だろう。
子供達の塾の時間だ、朝練習は廃止しろ、練習は18時で終わらせろ、
なんだかんだと保護者がかなりのクレームを言って来たそうです。
何故だろう。

もちろん理解のある保護者の方もいます。
交代で終了時間に来てくれてる方々も居ます。
差し入れなどをくれるみんなも居ます。
とてもありがたく思います。

それにしてもそのクレーマー。
その親達は、子供達のステージを観たのだろうか。
その親達は、自分の子供がどれだけ本気でやっているのか
ちゃんと五感で感じているのだろうか。

よっぽど家に早く帰って夕飯は置いてあるお小遣いを持って
コンビニかどこかで買って塾で食べて塾で勉強して
22時23時に帰宅してまた親の監視の中勉強をする振りを
しなければならない可哀そうな子供達よりも
私なら全力で応援しますけれど・・・・

↑の塾の話は実際、2年前ここの生徒が以前相談してきた事です。
最初、帰宅部だったけれど家族でご飯を食べる事もほとんどなく、
いつも塾で毎日塾で、あんまり辛いから吹奏楽部に入りましたと
教えてくれた中途入部の子が居たのです。

そのご両親とお話した事があるのですが、
もちろん最初は私のレッスン時間にまで入ってきて、
お話聞かされた事がありましたが、その時私は一通りご両親のお話を聴いた後で、一言、
「○○君は、本当にとてもかわいそうですね。」とポツっと言って
それはそれは激怒された事があったのですが、
なんとかなだめて、一度演奏を聴いて欲しいと伝えて
彼に一曲、大好きな曲を演奏してもらった事がありました。

緊張しながらも、彼自身の中でも、何か殻を破かないと、と
とても熱くて重い位の気持ちを込めての演奏でした。
その後に、こんなに素晴らしい演奏を私はもっと聴きたい、
彼からその才能を奪わないでほしいと、お伝えした事がありました。

その代りに彼には学業を絶対におろそかにせず
常に80点以上でなければ、楽器を取り上げるから!と
軽く伝えた所、本当に勉強も頑張ってくれて、そして
部活も頑張ってくれて、今はある音大付属高校に居ます。

ご両親も、彼の才能と彼の想いが
自分達の理想や希望と全く違うと気がついて、
最後には彼らしく生きるために自由を与えてくれました。

私も同じ道を歩んできたので、両親の理解を得るという事は、
自分に乗りかかる責任の大きさも同時に感じます。
自分がやらないと、自分が頑張らないと、誰も理解してくれないのです。

頑張った経緯が大事かもしらないけれど、
結果も出さなければ、気づかれない厳しい世界でもあります。

それでも、演奏をする喜びを、一つづつ階段をのぼって
一段づつ高いステージに登りたい情熱に支えられみな、がんばっているのです。
子供の頃の訓練は、厳しく感じるかもしれないけれど、
本当に音楽の世界で頑張りたいのなら、他の誰よりも
努力が必要で、独りで孤独に闘わなければならない時もあります。

でも、それを子供が選ぶなら
私がもしも親ならば、絶対にそうさせたい。

その顧問の先生は、私以上に子供達といつも一緒に居ます。
自分の睡眠時間を割いて、12時過ぎに毎晩帰宅しては
そこからその日の練習や曲を聴き直し、研究し、翌日はどうすべきか
頑張って準備をし、なおかつ授業の準備もしています。

朝は子供達の希望した朝練の時間に駆けつけて
一人ひとりの練習をそっと見ては今日の体調や好調不調を見つけて
夕方の部活までにどうしたらいいかああしたらいいかと悩んでいます。
子供達も全員が、その先生を今や信頼して、一緒に全国大会に出ましょう!と
先生の事を連れて行ってあげたく頑張っています。

そんな先生を、悲しませた方がいる事、私も本当にショックで残念でなりません。
部活は、お遊びにしか感じないのかもしれないけれど、
本気で頑張ってる子供達を一度、本当に見てほしいと思います。
どんなに辛くても、辞めずに、練習が終わっても休憩中も自分の出来ない箇所を
必死で練習して、演奏出来た時にあんまりステキな笑顔をする子供達。


それがわからない大人なんて、嫌い。
子供達の演奏や練習の姿を見れば一発で理解するだろうに
頑張りを見もせずに文句言ってくる大人、嫌い。

そんな大人に絶対なりたくない。
演奏で、証明してやる。
昔、そう思って必死で頑張った今よりも強い自分を思い出しました。
私は本当に両親の理解をサポートと愛情を得て
幸せに音楽に挑戦し続ける事が出来て、贅沢だなと思いました。

先生がとても悲しんでいる。
きっと今も自宅で悲しんで悩んでいると思います。
だから、明日、学校に行って応援してこようと思います。

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