2009/09/09

セルリアン


先日、久々に高校時代からの友達から
メールが来た。リサだぁ!!

リサは高校受験前の夏期講習会で出逢った。
だから、まだ中学生。
その後、高校受験で逢った。
今日、リサに逢った後、YAMAHAに行って
なんとなくその頃思い出して、いろいろ
音大の過去問をあさってみた。

今の自分には忘れ過ぎて解けないことばっか。
自分のアホさに改めて感動。

高校受験と言っても、軽く学科があるけれど
(あったけ・・・?あんま覚えてない)
基本的に、音楽な試験が多かった。

英語の試験は、誰かしら作曲家の歴史が
長文で描かれてたりするので、英語が解っても
その作曲家の歴史を知らないと答えられない。

音楽史だけは、得意だった。
人の歴史については、とても興味があるから、
音楽家の人生については、意外と得意だった。
英語も苦手では無かった。

ただ、試験本番の時、前日に緊張して寝れず、
他の試験はなんとかこらえたけれど、英語の
途中で分からない単語が一つあって、先に
進めばいいけれど、厄介な性格で、
気になると気になってしまって、そこで突然、
睡魔に襲われて、終了直前になんだかで起きて
ものすごく冷や汗書きながら、最後まで一気に
適当に書いてしまって、とても後悔した。

↑の事件で、落ちたと思っていた。


聴音は、ピアノでパラリラ演奏されるのを
その場で譜面に書き落とす試験。

↑移調楽器なサックス吹き。
inB♭ もしくは inE♭で頭の中が出来ている。
どちらに聴こえるかは、その時の気分次第。
絶対音感ではなく、相対音感。
ドの音をソと思えば、ソからの調に聴こえる耳。
楽器には便利でも、この試験では不便。
故に、聴音は移調されて100点が多いけれど
実際の実音では0点が多いのが私。

だから、落ちたと思った。
最初の音が良く分からないので、
なんとなく勘で最後まで通したのを覚えてる。

コールユーブンゲンは、一冊の本が課題で
(課題曲ってあったんだっけ?)
「何番歌って」と言われて、その場で歌う。

↑これは、やるしかない。
ひたすら、一冊の本を覚えなきゃいけなかった。
一番苦手。歌ってて、おかしくて噴き出してしまいそう。

ついでにリズムを手で取りながら歌うとかも
あった気がする。あれこそ、真顔で審査員の前で
やるのは、意外と度胸とエンターティナー性が必要。

楽典は音楽の決まり事の試験。

↑未だに、大嫌い。さっぱり分からない。
楽典はなんとなく必要だろうけれど
あまり詳しくなると、まったく必要ない→私の今。

付属から管楽器で受験するには
ピアノの実技が無かったから、ラッキー。


そんな、変わった試験をするために、
中学時代、学校を行かずに後半は、東京に
レッスンに通う日々だった。
みんな補習してる時間に、迎えが来て、
車で駅まで行って、東京までほぼ毎日位。

あの頃の頑張りを考えると、やっぱり今、
何でも出来てしまう気がする。
スポンサーさえいれば。。

そんな頃、出逢った。
管楽器受験生は、意外と沢山いた。
サックスも他に数人いた。しかも、控え室で
やたら大きな音で、威嚇する様に演奏してる人ばかり。

控え室に入った瞬間、私、場違い・・・と思って
楽器とバックを置いて、トイレに行った。
トイレに行って、ひたすら早く家に帰りたいっと
緊張と不安のあまり、やっぱり吐いた。

私は、コンクールや本番前にトイレに行きます。
ドラマみたいに、吐きます。出ないのに吐きます。
体中の緊張と不安と溜まってる悪い「気」を
吐ききりたくて、吐きまくります。

その後、控え室に戻ると、やっぱりみんな威嚇してる。
トランペットから、チューバから、いろいろ居るわけ。
みんな、上手い風に胸を張って居るわけ。
サックスの他の子とかも、ほんとに怖かった。
サックスに限っては、試験曲課題曲も一緒なので
同じ曲を控え室で吹くのとか、すごくイヤだから、
ただ、ロングトーン吹いて、軽く簡単な曲吹いて、
で、またトイレに行って、戻って、端っこで
チョコンといた。

はやく田舎に帰って、お婆ちゃんの隣で
コタツの中にもぐって寝たい気分でいっぱいだった。

その控え室で、窓の外を見ながら、フランス人形みたいに
ソバージュがかった長い髪の毛の後姿が、リサだった。
なんとなく、リサは攻撃的じゃなくて、自分を向いていた。
他の人は、誰それ攻撃的だったから、あの人安全!と思って
私の居場所が無かったので、近くに行った。

振り向いた時、驚いた。
目がクリクリで、茶色くて、顔がちっこくて、
目があったらニコってして、あらまぁ。
東京にはこんな可愛い子が居るもんだ?と、感動。
その次の瞬間も、驚いた。
喋ってみたら、ものすごくサバサバサッパリ。

その容姿からすると、予想では、おっとりとしてて
ぽわーんとしてて、女の子な中の女の子みたいな、
簡単に言えば、私の苦手なタイプな感じな子だったら
どうしよう・・・・と、とても心配だったけれど、心配無用!

超姉御肌で(私にだけ?)、サッパリしていて、
人に対してとかじゃなく、いつも自分と闘ってて、
そして、仲良くなればなるほど思ったのが、
ものすごく、優しい。強さもあって。
適当な優しさじゃなくて、優しい。そして強い。
怒るときっと怖い。

でも、めちゃくちゃ可愛い。
フルートも上手い。

そんな出会いの後、実技の本番。
さっぱり、覚えてない。

終わった後は、覚えてる。会場のドアを閉めた後、
崩れ落ちる位、足がガタガタして、ママの待ってるカフェに
辿り着くのにどう行ったか分からない。
取りあえず、本番後に吐いたのは、これが最初で最後。
終わった後も、吐いた。

想いだした。
調を間違えたからだ。あの時、指示されたスケールと
違うスケールを吹いた。長調も短調もそのままずれた。
だから、間違っていたわけ。

今思えば、その後お世話になる、呑んだりもする
時にはどうしようもないおじさんだったりするけれど
当時は全員が怖い怖い「教授陣」みたいな審査員。

「新曲」と言って、いきなり見せられた譜面を
その場で10秒位?時間もらってすぐ吹く試験。
それも、たぶん、間違えてたと思う。苦手だもん。

だから、本番後も、吐きまくった。
はやくとにかく、ばあちゃんの隣に帰って、
何もかも忘れて、ひたすら寝たかった。


翌日、合否発表。
変わってる学校で、受験番号ではなくフルネームで
合否が分かる。今思うと、意外と残酷。

で、ラッキー。名前がある。
そして、隣にはリサの名前があった。

管楽器あんなに居たのに、管の中の
木管楽器は、私とリサだけ、残れた。
とても、不思議な出会いだった。

そこからは、高校生活大学生活楽しんだけれど、
みんな仲良しだけど、リサはその中でも、
親友というよりも、幼馴染みたいな感覚もある。
従姉妹みたいな感じ。

お互い一人っ子で、私は親元離れていたので、
リサのママ、リサママの所に遊びに行っては、
ママがよく作ってくれたお味噌汁で
「わかめとジャガイモと玉ねぎ」のを作ってくれて
そしてわたしはリサママの味噌汁で、泣く。
東京のママみたいなリサママ。
リサママは私だけじゃなく、私のパパママまで
十分にフォローしてくれた。
一人っ子の私と離れたパパママに知らぬ間に
連絡を取ってくれてたり、ついでに
保護者会の会長みたいのをパパにさせてた。
(私に逢う口実が増えるわよ!って。)

やっぱり、親友というよりか、家族みたいな
親戚みたいなリサ。

そんなリサと、デート。久々にしました。
いつもは一人で行くセルリアンのラウンジのカフェ、
ケーキが美味しくて大好きなカフェで待ち合わせ。
若干私、やっぱり遅刻。
ほら、相変わらずめちゃくちゃ可愛い。
ケーキのお皿が大きいんじゃなくて
リサの顔が、小さい。

私の頼んだケーキはリアルに小さい。

逢った瞬間、従姉妹の真由美に逢ったみたいな
ひさしぶり~!な最初の挨拶以降は、なんだか
家みたいな、昨日まで普通に逢ってたみたいな、
そんな感覚。

でも、相変わらず目が綺麗で茶色くて透明で
吸い込まれて目の中で話してました。
懐かしい話もたくさんしたし、これからの事も。

リサはフルーティストとして頑張ってます。
ブログに、私に逢う事を、そして
連絡する事をがんばっててくれてた事が
書いてあって、ちょっと泣きそうになりました。

頑張らなくて、誘っていいよ。
私、暇な時間いっぱいあるよ。
あまり自分から誘わないリサが
今回頑張ってくれたので
じゃぁ今度は私が誘います。

付属の同期でお互い楽器頑張ってる管楽器も、
今となってはあまり居なくて、やっぱり残った。

そんな事思いながら、これからは、ちゃんと
東京のママ、リサママにもちょこちょこ、逢います、
リサにも逢います、と宣言して、バイバイ。


リサは同じ年で一応ヒサのが少し早いけれど
出逢ったあの日から、ずっと私の姉さんっぽい。

お互い、150cm無いのもステキ。
同じ世界でこれからも頑張っていきたいし
たぶん、10年後とかも、変わらない2人だと思う。


最近、高校時代の友達に逢う事が多いけれど、
やっぱり、友人にはとても恵まれてると思った。
やっぱり、15の友はもう今となっては出来ない。
当時の友達を超えれないなぁと思った。
後に出逢った素敵な仲間もたくさんいるけれど
自分の素は、根本的なのは、そこな気がする。

だって、全く気を使わないし、素で居られる。
今日も久々で緊張したけれど、逢ったら、
逆にほっとした。何も変わらないみんなが、
とてもほっとする。

今日を一緒に過ごしてくれてありがとう。
あと14日まで、何日?

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

久々な会話の中で、とある同級生が気になった。
高校時代から、かなり気になっていて、
仲良くなろうと試みたけれど、いつも一人で、
黙々と生きていた、ピアノ科の塗さん。

元気ですか。

塗さんのおかげで、私はいつもあなたの背中の後ろで
ゲームしたり、居眠りしたり、音楽聴いたり、
とても充実した授業を過ごさせて頂きました。

そして、あまり人と関わらなかった塗さんだけど、
一度だけ、突然振り向いて、カロリーメイトをくれた時、
少し、照れくさかった事、思いだしました。

誰か消息を知ってる方、御一報ください < 付属同期達へ

0 件のコメント: